【元救急機関員の習慣】運転中にサイレンが聞こえると今も反応してしまう理由

日常に染みついた“命をつなぐ運転”の習慣

救急隊員として活動していた頃の経験は、私の生活のあらゆる場面に影響を与え続けています。

その中でも特に強く残っているのが、運転中にサイレン音を聞くと、自然と窓を開けて周囲を確認してしまうという習慣です。

この反応は、すでに職を離れた今でも無意識に出てしまい、自分でも驚くことがあります。

ですが、その行動には理由があります。

緊急車両に関わっていた者だからこそ見える“配慮”の意味を、今回はお話ししたいと思います。

目次

サイレン音に反応するのは「癖」ではなく「使命感」だった

現役の救急機関員だった頃、私たちは一刻も早く現場に到着することが求められていました

そのためには、一般車両の協力が不可欠です。

サイレンを鳴らして走行中、前方の車がどう反応するか、交差点の車がどう動くかを常に注意深く見ていました。

この経験があるからこそ、今でもサイレン音を聞くと「どこから来ているか?」「周囲の車はどんな動きをしているか?」をすぐに確認してしまいます。

これは単なる癖ではなく、一秒でも早く、そして安全に現場に到着するために身についた本能的な反応なのです。

停車位置への意識も抜けない“現場感覚”

もう一つ、運転において今も抜けないのが停車位置に対する意識です。

例えばスーパーの駐車場や路肩など、どこに車を停めるかを考えるときに、「他の車や歩行者の邪魔にならないか」「緊急車両の通行を妨げないか」をつい気にしてしまいます。

これは、現場で活動していたときに、「救急車の停車位置が悪ければ活動に支障をきたす」という場面を何度も経験してきたからです。

特に夜間や狭い道路では、数十センチの差が搬送のスピードに大きく影響することもありました。

だから今でも、たとえ私用の車を停めるだけのときでも、自然と「ここでいいのか?」と考えてしまうのです。

サイレンに気づき、落ち着いて行動できるドライバーが増えてほしい

もちろん、私のような反応や習慣をすべての人に求めるつもりはありません。

ただ、サイレンに気づいたときに「音の方向を確認する」「ミラーで後方をチェックする」「安全な場所に車を寄せる」といった、少しの意識と配慮があるだけで、交通の流れはずっとスムーズになります

実際、緊急走行中には「今の車、もう少し早く気づいてくれたら…」と感じることもたびたびありました。

一人ひとりの小さな気配りが、命をつなぐ大きな力になることを、どうか忘れないでほしいのです。

最後に

今でも私は、運転中にサイレンが聞こえると自然に反応してしまいます。

それは決して悪い癖ではなく、過去の経験から得た「周囲への配慮」が体に染みついている証拠だと思っています。

そして、ほんの少しの気遣いが緊急車両の通行を助け、誰かの命を救うことにつながるかもしれない

もしあなたがサイレンを耳にしたとき、その一瞬だけでもいいので、「自分には何ができるだろうか?」と考えてみてください

その意識こそが、事故を防ぎそして誰かを守る第一歩になると、私は信じています。

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