【必見】救急車で搬送された後の“帰り”はどうする?家族が知っておきたい準備と対策

救急車を呼ぶ状況というのは、突然やってきます。

本人や家族にとっては緊迫した場面で、目の前の体調やケガへの対応が最優先になりますが──。

いざ搬送された後、落ち着いてから意外と困るのが、

「あれ?このあとどうやって帰ればいいの…?」

という“帰りの問題”。

この記事では、救急搬送後の“帰り”の現実と、家族が事前にできる備えについて、元救急隊員の視点で詳しく解説します。

目次

■ 救急車は“片道きり”の乗り物です

まず、よくある誤解ですが、

「救急車で病院に行ったら、また送ってくれるのでは?」

という期待は、残念ながら間違いです。

救急車は“救急現場から医療機関まで”が原則であり、病院から自宅などへの送り届けは行いません。

救急隊は搬送後すぐに次の出場に備える必要があり、患者の“帰り”をサポートする体制にはなっていないのです。

■ こんなケースで困る人が多いです

  • 軽症と診断され、数時間後に「帰っていいですよ」と言われたけど、付き添いもいないし帰り方が分からない
  • 深夜帯や早朝で、公共交通機関が動いていない
  • 一人暮らしの高齢者で、家族も遠方に住んでいる

こうした状況は、誰にでも起こり得るものです。

とくに高齢者や持病を抱えている方がいる家庭では、「帰りのことも含めて」備えておくことが重要です。

■ 主な“帰り”の手段とメリット・デメリット

では、具体的にどうやって帰ればいいのか?

主な方法をいくつかご紹介します。

① 家族や知人による送迎(最も安心)

一番おすすめなのは、家族や知人に迎えに来てもらうことです。

  • 【メリット】:安心・無料・病院内のサポートも頼みやすい
  • 【デメリット】:夜間や日中働いている時間帯だと難しい場合も

💡 ポイント:

  • あらかじめ誰が迎えに行けるか話し合っておく
  • スマホで病院の場所や駐車場の情報を家族に共有しておく

② タクシーを利用(一般的な選択肢)

自力で歩行できる場合は、タクシーを利用する人も多いです。

病院の受付でタクシーを呼んでもらえる場合もあります。

  • 【メリット】:距離に関係なく自宅まで帰れる
  • 【デメリット】:深夜はタクシーの台数が少ないことも。料金が高くなる場合あり

💡 ポイント:

  • 自分のスマホに、地域のタクシー会社をいくつか登録しておく
  • 支払いができるように現金またはキャッシュレスの手段を準備しておく

③ 公共交通機関を利用

比較的体調が安定している軽症者で、時間帯によってはバスや電車で帰宅する人もいます

  • 【メリット】:費用を抑えられるため、経済的な負担が少ない
  • 【デメリット】:混雑時や夜間の利用は体力的に厳しく、体調によってはリスクが伴う

💡 注意点:

  • 乗り物酔いしやすい方や、まだ本調子でない場合は無理に利用しないことが大切です
  • 搬送先の病院が遠方の場合は、交通機関の本数や乗り継ぎの負担も含めて、体調と十分に相談したうえで判断しましょう

④ 民間救急・介護タクシーの利用

歩行が難しい方、点滴などが外せない場合は、「民間救急」や「介護タクシー」の利用も検討できます。

  • 【メリット】:ストレッチャーや車イスにも対応、付き添い可能
  • 【デメリット】:予約が必要、料金は高め(数千円〜1万円以上)

💡 事前に調べておくと安心なこと:

  • お住まいの地域にある「民間救急」または「介護タクシー業者」の連絡先を調べておく
  • 介護保険を利用できるケースもあるので、要確認

■ 家族が“いまからできる備え”リスト

✅ 1. 家族内で話し合う

「誰が迎えに行けるか」「深夜に動ける人がいるか」などを一度話し合っておきましょう。

✅ 2. 地域の医療機関の場所を把握

よく搬送される可能性のある病院(救急指定病院)を調べ、住所や連絡先をスマホに登録しておくと安心です。

✅ 3. タクシーアプリや連絡先を登録

アプリ(GO、DiDiなど)やタクシー会社の電話番号をスマホに入れておくと、いざという時にすぐ対応できます。

✅ 4. 保険証や緊急連絡先は常に携帯

本人が搬送された際に必要な情報が手元にあるよう、保険証や家族の連絡先を常備しておきましょう。

■ まとめ|救急車は“最初の一歩”を支える存在

救急車は、命を守るための大切な移動手段ですが、搬送後の「帰り」までは支援してくれるわけではありません。

特に、

  • 夜間・早朝の搬送
  • 家族が付き添えない一人暮らし
  • 高齢者の軽症搬送

などの場合は、「じゃあ帰ってください」と言われた後に本当に困ることがあります。

だからこそ、家族で「もしものとき」を話し合い、帰りの手段まで備えておくことが重要です。

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